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【前篇】「私の性は今後どう扱っていけばいいの?」セックス嫌いな夫と妊活した話

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「元々彼はセックスがあまり好きではなかったようで……。付き合い始めた時からセックスがほぼなかったんですよね」

銀座のとあるカフェでカフェインレスのコーヒーをオーダーし、落ち着いた声で春香さん(仮名)は話しはじめた。

新卒入社した会社で夫のアキラさんと出会い、3年間の交際期間を経て5年前に結婚した春香さん。8年間連れ添っている夫だが、6年間のセックスレス期間があったという。

2人が久しぶりにセックスをするキッカケになったのが、「子作り」だった。
今回は6年間のセックスレスから、春香さんが妊娠に至った話を聞かせてもらった。

セックス嫌いの夫

「付き合って、最初の数ヶ月くらいはそういう行為をしていましたが、それ以降はもう完全になくなりました。数ヶ月に1回とかではなく、一切ないみたいな状態がずっと続いていましたね」

春香さんは、コーヒーが入ったカップを持ち、付き合った当時のことを少しずつ思い出しながら語ってくれた。

「元々私自身も性欲がそこまでなかったので、最初はそこまで気にしていなかったんですよ。出かける時に手を繋いだり、キスをしたり等のスキンシップはあったので、関係は良好だったと思います」

しかしそれが1年ほど経過した時、まったく身体を求めてこない彼に対して疑問が出てきた。

「『あんまり、性欲ないよね?』と聞いてみたことがあります。その時彼は、『性に対して興味があまりもてない。』と言っていました。

その答えを聞いて私がどうのというより、元々性欲がない人だから仕方がないと納得しましたね。

元々性欲がない人に無理強いしても、なんかしんどいじゃないですか。だから『そうなんだね……』と言ってそれで会話が終わりました」

そしてそのまま付き合って2年が経ち、2人は「結婚」を意識し始めた。

春香さんはこのタイミングでまた、「セックスレス」という小さな引っ掛かりが気になりはじめた。セックスをしたがらない彼と結婚したら、もう私は一生セックスができないのかもしれない。
もともと性欲があまりない春香さんだったが、さすがに二度と出来ないということには抵抗があった。

再度、アキラさんに相談した。

「『さすがにこのままずっとないんじゃ、寂しいんですけど……』という訴えを彼にしました。でも、『頑張る』とだけ言われ、それから実際に何も行動におこしてくれなかったんですよね。本当どうしたらいいのかわかりませんでした。私本当このままじゃ、一生セックスなしで、過ごしていくのかなと思って」

この引っかかりは気になっていたものの、付き合って3年目のタイミングで春香さんはアキラさんとの結婚を決意した。

ポジティブに考えれば、浮気しなさそうな彼

結婚するまでは友達にもよく相談していました。『絶対に結婚しない方がいい』という意見もあったのですが、その問題以外はすごく性格も合うし、穏やかだし。あと、逆に言えば、浮気しなさそうだなとも思ったんです。性欲が強い人だったら、もしかしたら浮気とかしちゃうかもしれないですか。女性に対する興味とか薄めの人なんで、女性関係はなんか安心できそうだなというのもあって。
周りの友達もなんだかんだ産後はセックスをしてないという子が多かったので、結局子供とか生まれたらそれどころじゃなくなると思い、彼と結婚しようと思いました。」

さっぱりした言葉に、私は思わず「相手に了承を得て、他の人とセックスをするという形は難しいのでしょうか?」と聞いてしまった。

春香さんは困った顔でこう答えた。

「んー、そうですね。実はそれは一度夫にも聞いたことがあって、『これ、私、セフレとか作ってたらどうなるの?』って。でも、それは駄目って言われたんです。我儘じゃないですか?私の性は今後どうやって扱っていけばいいんだろうと思って悲しくなりました。
特に旦那以外とそういう行為をしたいとは思っていないのですが、ただどうしようもなく悲しくなるときとかあるじゃないですか。そういうとき私はどうすればいいのと聞くと「頑張るから」と言われて結果、結婚後も3年間なにもありませんでした」

「明日こそ頑張る」「来月は頑張る」「旅行の時にでも」という言葉だけで、何も行動にうつしてくれない夫。

一度も守られることがない約束は、次第に春香さんの心を虚しくさせた。

「セックスができなかったならそれはそれでいいんです。頑張ってくれたという事実があればいいんですけど、それがなかったので、悲しかったんです」

春香さんは苦笑いしながらこう話した。

子供の作り方、知ってる?

付き合い期間が3年。そして結婚後もずっと、2人が1度も身体を合わせることはなかった。そんな2人に転機が訪れたのは、アキラさんの親友に子供ができたタイミングだ。

「親友の自宅に遊びに行ってきた時に子供を見て、急に子供が欲しくなっちゃったみたいで、『俺も子供が欲しい』と言われました。今まで0%だったのに、急に100%くらい欲しくなっちゃったみたいで。私もずっと欲しかったので、そっからじゃあ2人で頑張ろうという形になりました」

「子供が欲しいんだったら、セックスしなきゃいけないよ」そう春香さんが伝え、「わかった」と答えた旦那。

久しぶりに、夫とセックスをするのかもしれない。

(近々誘いがくるのでは)と春香さんは淡い期待していたが、彼からのアプローチはその後もまったくなかった。

「まったく行動がなかったので、子供の作り方とかわかってるのかな?という感じで傍観していました。そもそも排卵日の仕組みとかわかってなかったんですよね。女性に妊娠のリミットがあるという危機感もわかってなかった。だからすごくのんびりしていて」

夫が「子供が欲しい」と言い出してから1年が経過したが、一度も夫からのアプローチはなかった。

月日が立つごとに、(このまま動かなかったら、ずっと子供ができなくなるのでは?)と徐々に春香さんは焦りを感じた。

自然妊娠のタイムリミット

気がつけば周りの友人も続々と出産し、SNSで報告をしている。その年は、春香さんは32歳の年だった。

年齢のことも気になり、助産師の友人に相談することにした。

「子供が2人欲しいという話をしたところ、『今から子供2人は自然妊娠では難しいかもしれませんよ』みたいなことを言われしまったんです。それを機に、夫ともう一度話し合うことを決めました」

ずっと動かなかった夫に、改めてちゃんと話すには勇気が必要だった。

「直接は、どうしても言えませんでした。LINEで『助産師の友達から、子供欲しいんだったらまずは夫婦で話し合った方がいいよって言われた』と送ったら、夫からは『そうだね』と返答がきて、再度話し合うことになりました」

結婚当初から望んでいたものの、ずっと本格的に話せていなかった「子供の話」

春香さんの「専門家から聞いた」という言葉によって、夫の心もようやく響いたようだった。

そして2人は、友人からのアドバイスを元に男性不妊の先生がいるクリニックを選び、2人で不妊クリニックに行くことを決めたのだった。

後編はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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